鏡は上下を反転させることはなく、つねに左右だけを反転させるという謎。
マーティン・ガードナーは、鏡は左右を逆転しているのではなく、本当は前後を逆転しているのだと主張しました(『自然界における左と右』)。
ネッド・ブロックは、鏡は上下(頭足)方向も左右も反転させないか、上下(頭足)方向も左右も反転させるかのどちらかである、と結論づけました(「なぜ鏡は右/左を反転させるが上/下は反転させないのか」)。
そして、デカルト座標と回転座標の考察を進めるうちに、鏡像反転という現象には
- 回転軸を基準とした反転関係にあるものとして、物体とその鏡像を捉える見方
- 平面を基準とした面対称の関係にあるものとして、物体とその鏡像を捉える見方
私たちは鏡像を見るとき1の見方をし、頭足方向を特権視して回転軸を設定します。それは重力のせいかもしれません。
■次回の活動
- 日時:2016年6月16日(木)18:00~20:00
- 場所:埼玉大学図書館3階グループ学習室
(2) - 内容:読書会
- テキスト:鈴木生郎 著「死の害の形而上学」『科学基礎論研究』, 39(1), pp.13-24, (http://ci.nii.ac.jp/naid/110008798959)
(文:沖田)
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